Beauty News vol.9 | 注目を集める「Y2K」ヘアスタイルとは?

2023.12.08
注目を集める「Y2K」ヘアスタイルとは?

ランドプランニングアソシエーツがお届けする「美容・ヘア」情報です。
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「Y2K」がムーブメントに

 

ここ数年前からZ世代を中心とした若者の間で人気が定着した「Y2K」ファッション。
「Y2K」=2000年前後のテイストを取り入れたカジュアルな着こなしのことです。このブームはK-POPアーティストの影響や若年層より上の世代から“懐かしさを想起させる”と支持され、様々なメディアでムーブメントになっているようです。

 

2000年前後に一世風靡したクロップド(コンパクト)トップスにミニスカート、ローライズパンツといった組み合わせや、健康的な肌見せルックといったカジュアルな着こなしが数多く見られ、主にハイティーンから20代女性の間で人気があります。

 

これは2000年前後、ブリトニー・スピアーズやパリス・ヒルトンといった米西海岸セレブたちが発信したファッションや1990年代〜2000年代初頭にかけて盛り上がったギャルファッションが参考元になっていると言われていて、近年、目にするミニスカートや厚底シューズも2000年代のファッションと「Y2K」ファッションの類似点といえるのでしょう。いずれにしても陽気で快活なイメージがZ世代を中心に受けているようです。

 

「Y2K」ムーブメントの火付け役はコロナ?

 

では、なぜこのムーブメントが起きたのか?その理由に2010年後半から“多様性”と向き合う社会的ムードの盛り上がりと、それまで主流だった“シンプルでおとなしめ”の着こなし「ノームコア(究極の普通)」の反動ではないか?という見方もされています。

 

2010年後半当時の若者は他者から“どう見えているか?”を重要視し、調和を取ろうという傾向が強く見られました。ところが2020年、新型コロナウイルスによるパンデミックで大勢の仲間で集まることが難しくなったため、改めて自分の快適さや自分が何を欲しているのかを見つめ直す機会が増えたそうです。 そこで、“自分がしたい自分らしい”スタイルにチャレンジしやすくなり自由で遊び感覚が強い「Y2K」ファッションが注目されだしたのではないかと言われています。

 

「Y2K」ヘアは健康的で自然なスタイル

 

もちろんヘアも「Y2K」ファッションの影響を受けていて懐かしいスタイルがアレンジされて現代風に進化しています。例えば「スーパーストレートロング」2000年代始め、縮毛矯正やストレートアイロンで真っ直ぐにしていたストレートロング(直毛スタイル)も2022年辺りから緩やかなクセを生かした、自然な動きを持つストレートに進化して登場しています。

 

またハイライトでも黒髪でもセンターパートに分けてボリュームを抑え、しっかりツヤを見せる健康的で自然なスタイルがY2Kらしいアレンジといえます。また、「バンチ(束)」と呼ばれるツインテールもY2Kらしいスタイルです。2016年公開の映画「スーサイド・スクワッド」のハーレクイーンのようなツインテールが2000年代に流行していましたが、2022年辺りにローツインテール+インナーエクステや鮮やかなハイライトの組み合わせで進化しています。

 

「Y2K」ヘアは健康的で自然なスタイル

 

「Y2K」から窺えるZ世代の自己プロデュース力

 

一見すると2000年代のそれと変わりがないように見えるファッションも2020年代的に進化していることがわかります。情報と選択肢が多くある今のZ世代は「ジェンダレス」や「サステナブルファッション」など多様なワードやアイテムを、自分にとっての「好き」(自分らしさ)を作るためのパーツとして取り入れ、それぞれを上手く組み合わせて新しいムーブメントを発信しているように思えます。そんな自己プロデュース力の高さに次世代の担い手として心強さを感じます。

 

ランドプランニングアソシエーツ広報より。